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球面レンズと非球面レンズ
メガネレンズは、ガラス・プラスチックといった素材による分類の他に、レンズ設計による分類もできます。子供用メガネに関しては、球面レンズか非球面レンズかで迷われるケースが多いと思います。

球面・非球面の違いを理論的に説明することは省略しますが、同じ度数・屈折率であれば、球面レンズより非球面レンズのほうが薄くなりますし、値段も高価になります。
売上至上主義のお店ほど、それほど強い度数ではないのに、「薄くなります、ゆがみが少ないです」といった謳い文句で、高屈折非球面レンズをすすめる傾向にあるように感じます。

◎球面レンズと非球面レンズの「厚みの違い」について
球面と非球面の厚み比較
上画像は、レンズ生地径65mm、屈折率1.60、度数+3.00Dでの、球面レンズと非球面レンズの、比較断面です。
左側が球面レンズで、レンズ中央部の厚みは3.8mmです。
右側が非球面レンズで、レンズ中央部の厚みは3.3mmです。
(メーカーによって厚みは多少異なります。また、上画像は遠視用の凸レンズです。近視用の凹レンズであれば、周辺部の厚みが球面レンズにおいて、より厚くなります。)

中央部の厚みの違い以外に、レンズの膨らみ方にも違いがあります。
球面レンズのほうが、レンズのカーブが強く、縁から中央部までの高さ(床高)があることにお気づきでしょうか。
結果として、フレームにレンズをはめ込んだときには、床高の低い非球面レンズのほうが、特に強度数の場合に、スタイリッシュな仕上がりにはなるかと思います。

玉型が大きければ、違いはより顕著に出ますが、玉型の小さい子供用メガネでは、実際のところ、それほど大きな差は出にくいものです。

◎球面レンズと非球面レンズの「ゆがみの違い」について
非球面レンズのメリットを伝えるためのセリフとして、多くのお店で使われるのが「周辺部まで、ゆがみなく、スッキリ見えます」というものではないでしょうか。そして、こんなサンプルを取り出して説明をするわけです。
左半分が非球面レンズ、右半分が球面レンズです。
これをテーブルの上に置き、ある程度離れたところから見てみると、球面レンズのほうがビヨ~ンとゆがんで見えるのです。でも、実際は眼から数ミリしか離れていないところにレンズがくるわけですから、この説明の仕方は非現実的だと思いませんか?
球面と非球面のゆがみサンプル
ゆがみ減少します 中央部しか使用しません
このサンプルに顔を近づけて見てみると、あら不思議、大きな差はなくなってしまいます。玉型が小さければ、レンズ中央付近(上画像右側の黒丸で囲ったあたり)を使うことになりますので、差はより少なくなります。
ですから「ほら、非球面レンズのほうがゆがみが少ないでしょう?」といった説明で、非球面レンズを強力におすすめするのはいかがなものかと感じるのです。

非球面レンズの中でも「内面非球面」「両面非球面」と呼ばれるものは、乱視が強い場合にゆがみを減少させる効果に優れていると言われています。
しかし、このタイプのレンズは一般的な「非球面(正確には外面非球面)」よりも高価になりますし、お子様は適応力が高いですから、「ゆがみ」に対してそれほど神経質にならなくてもよいのではとも思います。

子供用メガネに関して申し上げれば、非球面レンズのほうが球面レンズよりも幾らか薄くなる、という認識のみでよろしいのではないでしょうか。

なお、ここでは決して「非球面レンズを選ぶ必要はない」ということを申し上げているわけではありません。同じ屈折率なら、非球面レンズのほうが薄くなることは事実ですし、フレームの形状によっては、非球面レンズを選択したほうが、調製するお店にとって具合がいい場合もあるのです。

良心的なお店であれば、厚みの違いやフレームとの相性などを具体的に説明しながら、レンズ選びのお手伝いをしてくれるはずです。

多くのお子様は、想像以上に早い期間でレンズをキズだらけにしてしまいます。また、度数の変化も早いです。せっかく高価なレンズを選んだのに、短期間でレンズ交換をすることになってしまったら、ショックは大きいかもしれません。一方で、少しでも薄いレンズにしてあげたい、というお気持ちもあるでしょう。
このジレンマに悩まれているかた、たくさんおられます。

子供メガネ研究会の会員店は、保護者のかたにご納得・ご安心していただけるレンズ選びのお手伝いをいたします。

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